ガラス戸の仕切りについて思う事

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ガラス戸の仕切りというのは、昔から日本の住宅の大きな特徴の一つでもあります。とりわけ、海外の住宅の場合には、こうした引き戸という方法で部屋の間仕切りをするというケースは少ないようです。主に、海外の場合回転扉や開き戸がほとんどです。こうした海外と日本とでは、部屋同士の間仕切りに相当するものが引き戸と開き戸と大きく分かれるのにはそれなりの理由があるそうです。どのような理由かと申しますと、海外の場合には一つ一つの部屋が広いために、ドアも開いたり回転させてもさほど問題はないというのです。

一方日本の場合には、部屋同士が狭いために引き戸にすることで、閉塞感を感じることなく部屋同士の間仕切りができるという理由によるものなのだそうです。やはり、扉を開け閉めする際に引き戸というのは、さほどスペースを割くこともないので、確かに効率的な方法であると言えるでしょうね。もし、扉を開いたり閉めたりする際に、扉の動線に相当する部分に何かしらの物が置いてあるとするならば、扉を開くことすらできくなるでしょうね。さらには、引き戸の場合には引き戸を全部全開にすることすら可能になります。しかも、引き戸を全開にすることによって、当然のことながら風通しも良くなることでしょうね。

このように、古来から日本人というのは、今ある環境の中で知恵を最大限に振り絞って、自らに課せられた環境をより良きものにしてきたということを改めて実感することができます。

ちなみに余談にはなりますが、弥生時代には狩猟生活から安定した稲作の生活をするようになりましたが、その時に米をネズミに食べられないようにするために、地面から高床式倉庫の柱を伝って昇ったところにネズミ返しというカラクリを考えたました。白川の合掌住宅もそうですね。雪が屋根に積もらないような工夫が施してあります。ところで、引き戸も近年では前面がガラスというモダンな引き戸もあるようですね。